松本清張映画化作品≪松本清張映画化作品≫本日の日記は 清張原作の映画を比較してみることにしました. 清張フアンは多いと思いますので意外と大勢の方が その映画化された作品を観られておられ、いい加減なことは 書けない?ですね. 清張作品の膨大な作品に比べればその映画化されたものは、 一握りといえるかも知れません。 小説においては、かなり眼に触れているはずですが 映画に付いて言えばその一握りの中のほんの一部しか みていないと思います.鑑賞した作品を ほぼ、旧い順に紹介します・ 実際に書かれた年代と作品化された年代はずれていますので 順不動で羅列し、そしてT.V作品は省きます. (点と線) JRの駅と私鉄の駅の近隣性を利用しアリバイ工作 ゼロの焦点) 戦後米軍基地でONLYとして働いていた女性の過去を 殺人動機とし二重結婚もありえたかもしれない時代を..描く.。 (顔) アメリカ版(イヴの総て)を思わせるストーリーで、 ファッション界をのし上がっていく女が殺人を犯し そのとき見られた顔が有名になっていくに従って.... (張り込み) 東京で強盗殺人を犯した犯人のもと恋人が佐賀に いるとしった2人の刑事が東京駅から当時の急行列車に乗り込み ... (眼の壁) 手形詐欺にかかった上司の自殺から、犯人の足跡を追って 名古屋から土師、多治見と移り... (波の塔) あるききっかけで知り合った男女が男は検事 女は検事の担当するお汚職事件の贈賄側のマークされた男の妻で. (霧の旗) 無実の罪で捉えられた兄の弁護を依頼に熊本から上京した桐子は 高名な弁護士に断られ、その復讐を心に誓う. 弁護士の愛人の無実を証明できる立場になった桐子は この男を永久に社会から葬り去ろうと... (風の視線) ビデオもあり、いつでも観られるのだが、一度観ていながら 記憶が薄いでパスします. (球形の荒野) 戦前 外地に外交官として赴任した父は、スパイとして 捕らえられ死んだと聞かされていた娘。 娘は奈良へ旅した時に寺の芳名帳に父の名を見つける.。 そして...。 (砂の器) 先日サスペンス映画の最高峰3作に掲示しましたので そちらでどうぞ.。 (鬼畜) こんな親がいるものかと.。悲しくなる。 自分が愛人に生ませた子を激しい妻の責めに合い一人を 東京タワーに捨て、一人を殺すのに何度もつまずいたり 失敗して終に北陸の海に投げ込む.。が奇跡的に助かり 捕まった父の前で”父ちゃんじゃないよ””とちゃんじゃないよ” と庇う子供.。ああもうダメだ思い出したら涙がでてきたよーん (わるいやつら) これはもうわるいやつらの知恵比べ. 医者、看護婦、人妻、料亭の女将、愛と欲が絡み何人もの 女と関係した男が、初めて心を奪われた女性にしてやられる と。..。 (疑惑) 年甲斐もなく気の弱い男が若いそれも手の付けられようもない 女に惚れ、女と一緒に車毎 海に転落 殺人か事故か 当時実際に大分かどこだかで 起きた事件を基に書かれ... 常識はないが、世の中の計算だけは巧みな女 殺された男の殺人容疑者となり、この女と担当女性弁護士との 対照的なぶつかり合いが見事な映画。桃井かおりと志麻さんの 伯仲した演技が見物. (天城超え) この映画はモスクワ映画祭だとかの賞を貰ったらしい。 今は印刷工場主となった男が何十年も前に天城峠で殺人を犯し 今だ犯人を探して、時効となったにもかかわらず老刑事は男を尋ね 回想シーンへと...何故?動機だけが未だにわからないと... この映画で田中裕子は鮮烈な印象を投げかけた. 清張映画の原作を超え 情念を前面に出し、天城山の情景と 重なって男の子が一度は通る感情を上手く 殺人の動機としたところが秀逸。 以上これらの原作は、ほとんどS.37.8年までに 書かれた小説で、映画化は、発売されてすぐに映画化されたもの 40年代、50年代とさまざまであるが、 他に観見残していて 観たいものは、”黒い画集”だけで、他のものは、原作のほうが 優れたものばかりと思います。 (砂の器)を先日選びましたが、(張り込み)と(砂の器) とどちらが、優れているかという論争をしたことがあります. つまり、張り込みは非日常的な事件を日常的なところに 視点を据えたこと. 当時発売された本はもちろん、映画も爆発てきなヒットを 飛ばした。この映画を観て映画の世界へ入った人も少なくない そうである.どちらも巨匠(野村芳太郎監督) 清張は社会派推理小説と言われてきたが、 そんな単純なものではなく 極 普通の人間を 極自然に描き 綿密に用意された筋を 次々と展開し頭のなかを混乱させます. この作品を作者自ら言っていたように原作を超えた作品 ゼロの焦点 砂の器、張り込み、疑惑、鬼畜、わるいやつらと 清張が作った霧プロのメンバ-であった野村が清張と一緒に 作り上げたものだけに面白いものが出来たとも思う 清張作品に触れ、普段学ぶことの出来にくい 会社の仕組み 病院の仕組み、政界のあり様 中小企業の 仕組みや 市井の人々の生活 花柳界の裏側などなどを 知らず知らずのうちに学んだような気がします. まさに作家と、建築家は総合修業のお仕事だと思いますね。 けだし、ゼロの焦点で橋本忍と組んで脚本を担当した山田洋次 監督が監督した”霧の旗”は、佳品である. 後に”寅さんシリーズ”が無かったとしたら、 山田監督はサスペンスの素晴らしい作品を残したのでは あるまいか.。 いまからでもいい、1本くらいは撮ってほしいものだ。 ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|